「ご近所」との距離(社会)
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By Nihongo PathUpdated
Strategy notes: read these before the passage
- Mark the contrast markers (しかし, ただ, もっとも, ところが): the author's real opinion is usually stated right after them.
- For 指示語 questions (それ, その, これら), look at the sentence immediately before and rephrase it in your own words before checking the options.
- The 'main point' question is answered by the final paragraph. Reject options that are stated in the passage but then explicitly rejected by the author (〜べきだとは言いたいわけではない).
Passage
都市部に住む人の多くは、隣に誰が住んでいるのかを知らない。私自身、今のマンションに越してきて五年になるが、同じ階の住人と交わした言葉といえば、エレベーターでの「こんにちは」程度である。かつては「向こう三軒両隣」という言葉があり、近所同士で醤油を貸し借りするような付き合いが当たり前だった。それに比べると、現代の人間関係はずいぶん薄くなったと言われる。
しかし、私はこの変化を一方的に嘆くつもりはない。近所付き合いが濃かった時代には、その分、煩わしさも多かったはずだ。誰がいつ帰宅したか、どんな客が来たかまで知られてしまう生活を、今の私たちが望むとは思えない。都市の暮らしが人々に与えた最大の贈り物は、「放っておいてもらえる自由」だとさえ思う。
ただ、その自由には代償がある。災害が起きたとき、あるいは高齢になって体が思うように動かなくなったとき、頼れるのは結局、物理的に近くにいる人なのだ。遠くの親戚より近くの他人、という言葉は今も真実である。
では、どうすればよいのか。私は、昔のような濃い付き合いに戻る必要はないと考えている。必要なのは、「顔と名前が一致する」程度のゆるやかなつながりだ。年に一度の防災訓練に顔を出す、ごみ置き場で会ったときに一言交わす。それだけで、いざというときの心理的なハードルは大きく下がる。自由を手放さずに安心を得る方法は、意外と身近なところにあるのかもしれない。
Vocabulary in this passage
- 都市部としぶ
- urban area
- 交わすかわす
- to exchange (words)
- 向こう三軒両隣むこうさんげんりょうどなり
- one's immediate neighbors (idiom)
- 嘆くなげく
- to lament
- 煩わしいわずらわしい
- troublesome, bothersome
- 贈り物おくりもの
- gift
- 代償だいしょう
- price, cost (of something)
- 親戚しんせき
- relatives
- 真実しんじつ
- truth
- ゆるやかゆるやか
- loose, gentle
- いざというときいざというとき
- when it really matters
- 手放すてばなす
- to let go of
Questions
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